『CPN 』Carbon Coating

 新世代複合コーティング

小物~大物・量産対応 SUS、炭素鋼、各種合金鋼の無潤滑摺動
耐摩耗、耐食を確実に改善する最新のコーティング被膜です。
※DLCご依頼品はCPN処理対応することになります
金型、ダイカスト型、非鉄の凝着防止、引き抜き、線引き、伸線加工
カスタムナイフの外観、モーターなど駆動部周辺、モータースポーツ関連
お気軽にお問い合わせください。

■ CPN膜の特徴と効果 ■

CPN膜の特徴と効果
導電性CPNカーボンコート(DLC)の受注が可能となりました。
CPNコーディングでBPN窒化同様の複雑形状へのマスキングが可能になりました
CPN Carbon Coating
CPN Carbon Coating
↑※CPN処理(≒DLC)のマスキングで、絶縁箇所をコントロールすることも可能です
CPN Carbon Coating
↑※長さ1000mmの長尺品へのCPN処理(≒DLC)、最長1400mmまで対応
↑カジリが激しい鏡面キャビティ、メンテ時に摺動部のみにCPN処理(鏡面などはマスキング)、摺動性能改善
納期。毎週月曜又は火曜の処理、遅くとも水曜日にご返却可能です。

  

CPNとDLCの違い

DLCについては成膜プロセスの違いで結合構造が変わり、様々なDLC膜が存在しているのは周知のこと。それぞれで硬さや特性が異なり、用途目的に合う膜と合わない膜があるなど非常に幅が広い被膜です。
当社は国内ではかなり早くDLCの受託加工を初めており、当時のa:CH構造の標準的なDLC膜を金型向けに展開しておりましたが、その技術では鋼材種と母材硬さなどの諸条件が上手く組み合わないと、早期摩耗や剥がれなど耐久性の悪さが目立ち、もとよりSUS304など軟らかい素材への処理などは考えられない状況でした。
そうした経験から、幅広い鋼材がカーバーできて、例えば調質材やオーステナイトSUSへ対しても効果的に働けるDLCを画策して、国内では恐らく当社のみが所有する現システムでの新たなDLCがCPN処理であります。
この複合技術により炭素鋼、オーステナイトSUS、ほぼ全ての金型材に対して高密着かつタフな耐久を実現できるようになり、現在はマスキングに対応した事で、より採用されやすい膜としての認知が高まりつつあります。

複合の働き

CPNの大きな特徴は界面レスの複合技術で、母材+中間層+表層コーティングといった各層をそれぞれの処理段階で成膜する積層構造と違い、母材+複合被膜と中間層と表層の界面を無くし、また母材界面には硬度差の境界を打ち消すために母材表面に独自のアレンジを加えつつの複合成膜を一工程でおこないます。
これにより母材の表面と複合膜との接点の硬度差が極めて小さくなり、母材内部から表層までを理想的なグラデーション構造に近づけることで、比較的低硬度母材であっても高密着かつタフな耐久を実現させております。
よって今までDLCで採用しにくかったP20系、P21系、オーステナイトSUS系の母材等と採用範囲は広がり、生産ラインなどの機能部品、メッキの代替えとしても採用されております。

□硬さ

膜の硬さはHV800~2000のレンジを有し用途に応じた対応が可能です。

□処理温度

成膜温度は300~500℃の領域で、標準的なDLCと比較するとやや高めの処理温度になりますが、前熱処理さえ確りと対応しておけば特に問題なく処理ができます。

□外観

膜の外観は黒色です。

□膜厚、摩擦係数

膜厚は2μ~10μまでの幅広い対応が可能です。摩擦係数はRa0.01~0.03µと極めて低く、無潤滑環境、カジリ対策では圧倒的な性能を発揮します。

□耐食性

炭素素材ゆえの抜群の耐食効能で、錆び対策で高い効果を示します。

□耐酸化温度

CPN膜は中温域~で成膜する複合膜なので、耐酸化温度は純粋なDLC膜よりも高く、アルミダイカスト成形など高温域でも使用できたことが確認されております。
また抜群の密着性を実現しており、膜片混入を嫌う環境でも安心してご使用いただけます。

□処理サイズ

長さ1400mmまでの長尺品、400×400サイズの大型品にも対応可能です。

□幅広い用途

超低摩擦+厚膜仕様の高耐久に割り振る仕様では、二輪/四輪などのチューニングパーツ類などにも採用可能です。お気軽にお問い合わせください。